公開日: |更新日:
キーマンズネットは2021年10月8日~10月22日にわたって実施したプロジェクト管理ツールの利用状況」に関する調査の結果によると、プロジェクト管理ツールを「導入している」もしくは「導入を検討中」と回答した企業の大多数がSaaS型の利用形態を採用しているといいます。オンプレミス型や自社開発型のツールよりもクラウド型のプロジェクト管理ツールが普及している理由は「簡単かつスピーディーに導入できるため」や「導入コストを削減できるため」という声が多いとのことです。
プロジェクト管理ツールを導入して満足している企業の中で次に多いのが、「マルチデバイスからツールにアクセスできる」という理由です。日本国内では2020年、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けてリモートワークや在宅ワークといった新しい働き方が推奨されました。多様化する働き方に対応するように、プロジェクト管理ツールの多くはクラウド型で提供されており、スマートフォンやiPadなどのモバイルデバイスを使えば社外からでも簡単にデータにアクセスできます。こういったリモート環境での使い勝手の良さが、満足の声に繋がっているといえます。
プロジェクト管理ツールの導入効果に満足する声がある一方で、ツールを導入したはいいが継続利用に繋がらなかった企業の事例も目立ちます。本サイトを運営するZenken株式会社が2021年に実施した「プロジェクト管理ツールに関するアンケート調査」によると、「プロジェクト管理ツールは導入後、継続的に利用していますか。」という質問に「いいえ」と答えた企業は全体の13.9%を締めたといいます。継続利用を断念した理由として多く挙げられたのが、「機能が多すぎて使いきれない」という声でした。プロジェクト管理ツールにはチャット機能やデザイン機能など周辺機能を搭載しているものが多く、一見便利そうに見えるものの設定方法が複雑だったり、結局使わない機能がほとんどという結果に終わるケースも少なくない。
ほかにも多く寄せられた不満が、「データ入力など、かえって負荷がかかってしまう」という声です。プロジェクト管理ツール上で細分化された入力項目を一つずつ丁寧に記入することで、より詳細にプロジェクトの進捗状況を把握することができて、プロジェクト全体の成功確率を向上につながります。しかしながら、その入力項目が多すぎるためにツール運用の業務負荷が肥大化し、プロジェクト全体の進捗に支障をきたしてしまうという本末転倒なケースも見られます。
このような失敗を防ぐために重要なのが、プロジェクト管理ツールを導入する前に改めて「自社がツール導入によって何を実現したいのか」という目的を明確化すること、そしてその目的に適した機能や特徴、フォロー体制が用意されているプロジェクト管理ツールを見極めることです。できるだけ多くのプロジェクト管理ツールを調べ、それぞれの機能性や費用を比較検討することで、自社に最適な製品を選ぶことができます。
関連ページ
【2023年版】プロジェクト管理ツール比較サイト「.tool」
プロジェクト管理ツールの基礎知識