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このページでは、今使用・検討しているDAMが、本当にアセットマネジメントでき、自社のためになるものかどうかを考えていきたいと思います。
素材を管理し、適切に再利用するためのDAMですが、選び方によっては、素材を再利用しやすいだけの倉庫の役割にとどまり、効果を生み出すための“アセットマネジメント”ができない…ということにもなりかねません。
少ない手数で、より良い施策を回すためにも、この背景情報の深さに着目してDAMを選ぶと、自社のマーケティングが進化するはずです。
当サイトでは、DAMを30製品以上調査し、その中でも背景情報を紐づけられるDAMを調査しました。
Acquia DAM/AdFlow/Adobe Experience Manager Assets/Adstream/Alienbrain/Aprimo/Boxデジタル資産管理/Bynder/Canto/CARAデジタルアセット/CELUM/CIERTO/Cincopa/Contentserv DAM/Cumulus/Digital Library/Digizuite/EP-DAM system/Extensis/Extensis Portfolio/Image Relay/IMAGE WORKS/I-ON Digital Asset Management System/MediaValet/Nuxeo Content Cloud Service/Nuxeo Content Plaform/OpenText Media Management/Picturepark/QBank/Sitecore Content Hub/Vault PromoMats/コニカミノルタ
DAMとは、デジタルコンテンツ(テキストや動画、写真、カタログデータなど)を一元管理し、活用を促すことを目的としたシステム。
多くのデジタルデータを集約してメタデータを付与することによって、必要なときに必要な情報にアクセスできるようにしたり、データを活用することで制作に要する時間を短縮して工程を円滑化するとともに、費用も抑えることができるようになるなど、さまざまなメリットがあります。また、著作権を有するデータに対して使用期限を管理するといった使い方も可能です。
デジタルアセットとは「資産として価値のあるデジタルコンテンツ」を意味しています。音声、文書、動画、ロゴ、プレゼンテーションスライド、スプレッドシート、Webサイト、ブログ、GIF、インフォグラフィック、PDF、画像などが含まれます。デジタルアセットは、ほとんどの企業で正しく管理されずだれの目にも止まらず死蔵していることが多くなっており、管理方法が課題となっている企業は多いのではないでしょうか。
TVや雑誌だけでなくWeb広告、メール広告、SNS広告などデジタル広告を利用した販売チャネルが浸透するにつれて扱うデジタルコンテンツの量は膨大になり管理に手間がかかってくることでしょう。
DAMでは、これまでバラバラに管理していたデジタルコンテンツを一か所に集約できるため、すべての関係者が各々の利用目的にあったコンテンツを容易に検索、利用できるようになります。
デジタルコンテンツ(映像、音楽など)を適切に管理・使用することはコンプライアンス順守のために不可欠です。しかし現状その管理は属人化しているケースも多く、著作権侵害に気づかずに使用してしまうこともあるでしょう。
DAMでは、デジタルコンテンツに使用許諾情報を付与し、貸出や提供されたコンテンツの著作権や使用期限を管理することができます。この機能により、使用期限が近づいた場合にアラートを発したり、使用期限が切れたコンテンツの使用を制限することが可能です。これにより、誤った使用や不正利用や盗難の防止にも役立ちます。
DAMを使用することで、企業や製品のロゴ、製品画像、契約モデルの画像など、さまざまなメディア素材を一元管理できます。これにより、多様なメディアで一貫性のあるイメージを確保し、ブランディングを強化することが可能に。さまざまなメディア向けに統一された素材を活用して、効果的な制作や配信が行えます。
2021年、その存在がより重要視されている「DAM=デジタルアセットマネジメント(デジタル資産管理)」について、くわしく見ていきましょう。
まずデジタルアセットマネジメントとは、画像や動画、テキスト、カタログなどのデジタルデータを、プラットフォームにおいて統合的に管理する概念です。「Digital Asset Management」を略し、「DAM」と呼ばれています。
従来はバラバラに管理してきたデジタルデータを、1ヶ所に集約。これによって、常に最新のデータを、アクセス許可権のある全員が閲覧・編集することができるようになるのです。
具体的な機能としては、主に以下のようなものが挙げられます。
デジタルアセットマネジメントを導入することで、「CDに保存して提出」「メールにデータを添付して送信」といったわずらわしい作業も必要がなくなり、業務の効率アップや生産性のアップにつながります。
組織内でのクリエイティブなデジタルアセットの管理は手作業だと時間とリソースを大量に消費します。例えば、特定のイメージを見つけることに時間がかかったり、見つけられなくて作り直す必要がある場合は非効率的でコストがかかります。
さらに、デジタルアセットへのアクセスや編集権限を適切に管理できないと、ブランドの一貫性が損なわれる可能性も。デジタルアセットの利用状況を把握できなければ、パフォーマンスや投資収益率を把握することも難しくなります。
こうした課題を解決するためにDAMが役に立ち、上述の問題を克服することができます。
以下に、デジタルアセットマネジメントを導入することによって得られるメリットを、改めてまとめてみました。
公式サイトの中で、詳細な背景情報の紐づけに関する記述があったDAMをご紹介します。
※参照元:The Forrester Wave™:顧客体験のためのデジタルアセット管理 2022年第1四半期™(https://business.adobe.com/jp/resources/reports/003327-forrester-wave-dam2022.html
アセットインサイトを
把握できる
KPI、アセットのパフォーマンスなどが一元管理され、それらをレポート機能によって抽出できるため、そのアセットがもたらす効果を可視化し、改善に役立てることができます。
コンテンツを大量に提供している企業ほど、価値を感じるはずです。
ROIの向上を実現する
様々な機能
公式サイトに「あらゆる機能を備えた」と記載があるのが大げさではないほどに、機能が充実しているのが特徴。
管理ワークフロー、アセットの編集、独自のAIと機械学習による検索など、使いこなせれば、自社のマーケティング成果拡大も現実のものとなります。
引用元:花王 https://www.kao.com/jp/
事例参照元:adobe https://business.adobe.com/customer-success-stories/kao-case-study.html
花王
更新時間を20%削減
アクセス数の最も多いスマートフォンを中心に、どんなデバイスからでもより快適にWebサイトへアクセスすることが可能に。
引用元:ヤマハ https://jp.yamaha.com/
事例参照元:Adobe https://business.adobe.com/jp/customer-success-stories/yamaha-case-study.html
ヤマハ
多様なアセットをグローバルで共有
130年以上の歴史を持つヤマハ。電子楽器の普及に伴い、オンライン販売の割合が高まっているといいます。オンラインでは試奏を必要としないため、より一層ヤマハが持つ安心感や信頼感といったブランド価値が重要になると判断。
制作物の背景情報が
一目でわかる
引用元:AdFlow(アドフロー)
https://adflow.jp/function
適切なアセット使用必須とも言える、発注書機能、バージョン管理機能があるため、発注の履歴や経緯が一目で確認可能。アセットの追跡によって、誰がどんな目的で誰に発注したのか、またどのバージョンが最新なのかをすぐに確認できます。
業務工数を約66%削減
引用元:AdFlow(アドフロー)
https://adflow.jp/function
導入実績1700社、利用者16万人突破!
イメージ作成が不要なプレビュー機能やツール上で行える修正指示など、クリエイティブに特化したツールというだけあり、制作工数の削減のための機能が多数搭載されています。
これにより、制作、マーケティング、営業など、様々な立場の人が入り乱れる制作現場の工数を削減し、それぞれの人が、自分の業務に集中でき、施策PDCAが回しやすい環境が整うはずです。
引用・参照元:AdFlow(アドフロー)
https://adflow.jp/interview/shipsltd
シップス(SHIPS)
制作工数が66%削減!制作物の品質も上がりました。
アパレル大手のSHIPS。担当者の異動や退職で過去のクリエイティブが探せない、顧客のニーズの多様化で煩雑化する制作工程などに頭を悩ませていたところ、競合にあたるユナイテッドアローズがAdFlowを導入したと聞き、なんとユナイテッドアローズに直接話を聞きにいったのだとか。
導入して良かった点は、過去の制作物を登録・一覧化できることで、各店舗の店長はライブラリを閲覧することで数字が良かったフェアを参考に、自店舗でも同様のフェアを展開するなど、過去の例を参考に売上アップの策を練ることができるようになったことだそう。
さらに、制作側にとっても、数字がよかった案件のデザインテイストが参考になるという効果も。
引用・参照元:AdFlow(アドフロー)
https://adflow.jp/interview/asiro
株式会社アシロ
案件ごとの効果も
同時に管理
インターネットメディア事業を軸に、コンテンツ開発を行う株式会社アシロ。マーケティング部でデザインチームを統括している若林氏によると、導入の決め手は『「そこに行けば全てある」デザイナーとして理想的な制作管理ツール』だったこと。
案件に対してクリエイティブのビジュアルデータが紐づき、効果も同時に管理できるため、次に活かせるナレッジツールとしても活用ができているとか。
スプレッドシートで管理していた案件進行を一元化できたことも、制作工数の大幅削減に寄与しているそうです。
上でご紹介したAdobe、AdFlow以外にも、公式サイト上で「背景情報」に関する記述があったDAMをご紹介します。
CIERTOでは、商品名やスペック、価格などの商品情報と、商品画像や動画など関連コンテンツを紐づけての管理が可能。
ECサイト運営に活用しやすい機能と言えます。
ブラウザベースファイル管理
引用元:CIERTO
https://www.cierto-ccc.com/cierto/function.html
さまざまなファイルをブラウザベースでの管理が可能。対象となるファイルは画像や映像、Adobe InDesignやIllustratorなどのクリエイティブ制作データ、音声など多岐に渡ります。これらのデータをWEBブラウザ上でプレビュー付きでの管理できます。
豊富な検索機能
引用元:CIERTO
https://www.cierto-ccc.com/cierto/function.html
テキスト本文を対象として全文検索、一文字から条件を複数組み合わせたキーワード検索のほか、リスト検索、動画管理などさまざまな検索機能を搭載。アクセスしたいファイルをすぐに見つけることができます。
Alienbrainは、「2Dおよび3Dアーティストのために設計されたバージョン管理システム」と謳っている通り、詳細なバージョン履歴があり、ファイルの比較やリビジョン管理が容易。
制作者や案件情報がどこまで紐付けられるかの記載はないので、気になる方はお問い合わせしてみてください。
直感的な操作が可能
引用元:Alienbrain
https://ja.alienbrain.com/index.php
Alienbrainでは、それぞれのプロジェクトがサムネイル表示されることによって、ビジュアルが優位となったワークフローを提供している点が特徴。さらに、ユーザーの使い勝手を優先しており、好みによってビューの配置をカスタマイズすることのできます。
偶発的な上書きを防止
引用元:Alienbrain
https://ja.alienbrain.com/index.php
サーバー上に保管されているデータのバージョンと追跡履歴を提供することにより、制作物のアセットと関連するデータを安全に保管します。また、同じアセットで複数が同時に編集できないような仕様になっており、偶発的な上書きを防止可能。
テレビCMオンライン送稿サービスを行う会社なだけあり、動画に対する情報の紐づけが多彩。
俳優・声優・音楽などの著作権や利用権の管理、動画ファイルのバーjトン管理など、広告制作工程の可視化・効率化に特化した機能が搭載されてます。
CM素材の送稿まで完結
引用元:Adstream
https://www.adstream.co.jp/industries
AdstreamではCMのメタデータの登録や素材ファイルのアップロード、さらに媒体扱広告会社が指定している放送局に対して、CM搬入までの作業をadlineサービス似て完結できるテレビCMオンライン搬入システを搭載しています。
広告の制作過程を可視化
引用元:Adstream
https://www.adstream.co.jp/dam
広告制作の過程の承認作業も、ブラウザでプレビューすることが可能。さらに、修正が必要な場合にも該当箇所をプレビュー素材上で任意の場所を範囲指定して、わかりやすく伝えられるため、効率的な制作が可能になるでしょう。
格納された各ファイルのアクセス統計を確認することで、表示回数、表示した人、ダウンロードした人などの情報を把握できます。また、最も利用されているアセットに関するレポートを取得して、パフォーマンスを評価することも可能。
ワークフローの効率化
引用元:box
https://www.box.com/ja-jp/collaboration/relay-workflow
Boxではワークフロー自動化機能を搭載しており、業務別のワークフローテンプレートが用意されています。コーディング不要で使いやすいワークフロー作成機能を使用することにより、すぐにワークフローの作成が可能となります。
様々な業務アプリと統合
引用元:box
https://www.box.com/ja-jp/collaboration
さまざまなアプリと連携したコンテンツ管理が行え、例えばZoomやSlack、Microsoft 365をはじめとする1,500を超えるツールとの統合が可能。さらに、アプリのカスタマイズや構築を可能にすることによりビジネスへ迅速な対応が可能に。
デジタルコンテンツの現況及び付加情報を分析することが可能という記載がありますが、詳細は不明。
デジタルコンテンツの資産化
引用元:I-ON Digital Asset Management System
http://www.i-on.net/jpn/product/idas/index.html
それぞれの企業に存在している、数多くのデジタルコンテンツに対し、企業のビジネスフレームに適しているメタデータのフレームを統合。このことによって、企業でデジタルコンテンツを資産として管理できるようにすることが可能です。
情報を体系的に管理可能
引用元:I-ON Digital Asset Management System
http://www.i-on.net/jpn/product/idas/index.html
ユーザごとの権限により、個人フォルダのほか共有フォルダや業務フォルダ、組織フォルダなどの管理や活用をすることができるようになります。この機能を活用することによって、体系的な情報管理を行えるようサポート。
全アセットにわたるレポートで分析が可能という記載がありますが、詳細は不明。
生産性・作業効率を向上
引用元:Nuxeo Content Plaform
https://www.nuxeo.com/ja/solutions/dam-digital-asset-management/
機能の自動化設定を行うことにより、ワークフローの自動化が可能に。例えば通知やファイル変換などのアセット管理タスクを自動で行えるように設定することで、本来の業務に集中可能。生産性・作業効率が向上します。
素早い検索が可能
引用元:Nuxeo Content Plaform
https://www.nuxeo.com/ja/solutions/dam-digital-asset-management/
膨大な量のアセットに対する検索を、ハイレベルなスピードで行うことが可能(10億個のアセットに対して、20分の1未満のスピード)。素早い検索が可能であり、Nuxeo Insight Cloudを使うことによりAIを使った予測もできます。
ダウンロード数や検索ワードなど利用状況の分析、レポート可能。ツール提供ではなく、構築・運用支援サービスなので、自社の要望に合わせて、多様な背景情報の付与が可能になると考えられます。
独自カスタマイズを加えながらの構築が可能
引用元:コニカミノルタ
https://businesssolution.konicaminolta.jp/business/solution/digitalmarketing/service/dam/index.html
お客さまごとの利用目的などに応じ、各社のDAMに独自のカスタマイズを加えながら構築することが可能となっています。また、DAM構築のほか、PIMやCMSといったさまざまな他のシステムとの連携にも対応できます。
さまざまな仕組みを一貫して提案
引用元:コニカミノルタ
https://businesssolution.konicaminolta.jp/business/solution/digitalmarketing/service/dam/index.html
各社のDAMをベースとして、デジタルデータを一元管理するための基板設計や構築、さらにそれぞれのメディアへ向けた展開に関する仕組みについても、コニカミノルタでは一貫して提案することができます。
調査した全製品の詳細は、以下からリンク先に記載をしています。